正直に告白しよう。かつて、現役サラリーマンとして、日本の本社で勤務していた頃。僕は常に何かに対して、「不平不満の気持ち」ばかりを抱いていた。
「僕はこれほどまでに、会社に貢献しているのに!」
「僕はこれほどまでに、考えて行動しているのに!」
「これほど最少人数でこなしているのに!」
「売上は計画以上に叩き出しているのに!」
「どうして周りは僕をもっと認めてくれないのか!」
・・・と、仕事の中で、常に不平不満の気持ちが僕の内に外にまとわりついてしまっていた。
「僕にとって「不平不満」だらけの環境で働き続ける位なら、いっその事会社なんかやめて、独立起業して、会社経営をして、誰からも認められる偉業をなしとげてやろう!」
・・・とさえ、思うようになっていた。
ストレスが溜まりまくり、毎日タバコを一箱以上も吸ったり、先輩や友人たちと居酒屋で酒を飲みながら、愚痴を言い合ったりしてしまっていた。
常に、灼熱の業火のような、燃えたぎった「不満の気持ち」を、心の中で抱えているようになっていた状態だった。
しかし、そんな僕に、大きな転機が訪れた。
耳にしたとある考え方がキッカケになり、次から次へと沸き起こってくる僕の「不平不満」に対する悩みが人生の中から消滅するに至った。
キッカケをもたらしてくれたのは、取引先の卸売問屋さんの仕入部のS課長さん。
S課長さんは、僕から見れば、かなり個人的に実力のある方にも関わらず、不遇な待遇に置かれていたイメージがあった。
しかし、妙にマインドセットが高く、会社への不平不満などは一切口にしない。そこで僕は、S課長さんと、タバコをふかしながら、商談以外のプライベートトークをする際に、たずねてみたのだ。
孔明:「僕はいつも不平不満の気持ちばかり抱きながら仕事をしています。その点S課長さんは、全くそういう雰囲気が見えませんね。一体どういう風にお考えなのですか?」
・・・と。営業マンにとって、商談中、お客様と同じ方向を向いて話すのは、鉄板的であり、この手のお話をするのは普通であるのだが、いつもより一歩踏み込んだ質問になった。
すると、S課長さんの口から、僕が予想もしなかった、衝撃的な言葉が返って来た。この言葉が、最初に僕の人生を大きく変えた言葉だったと今振り返ってみると分析をすることができるほどの。その、S課長さんの言葉とは・・・。
S課長:「私はね、自分で自分自身を過大評価した瞬間から、不平不満が生まれると思うのです。自分を高く評価するから、周りが自分を高く評価してくれないと不満を感じるし、自分は貢献しているのに、周りは応えてくれないと被害者妄想的な気持ちに陥ると思うのです。
仕事だけではないです。嫁さんや彼女さんに対して不平不満を持つ方も多いですが、 すべて、自分を過大評価した瞬間に、不平不満が生まれると思うのです。
だから私は、自分自身を極力過大評価しないようにしているのです。」
・・・という言葉だった。僕の身体の脳天から、おしりの穴をつく抜けて、稲妻が走った錯覚を覚えた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
- 不平不満は自分を過大評価した時に生まれる
- 不平不満は自分を過大評価した時に生まれる
- 不平不満は自分を過大評価した時に生まれる
ガビーン!である。S課長さんの言葉が、くり返し頭の中をこだました。。。S課長さんの言葉が、妙に五臓六腑に染み渡る。
S課長さん・・・
勤務されていた卸売問屋さんの会社の経営自体がかなり厳しい状態だったので、僕から見ると、かなり厳しい仕事の環境におかれていらっしゃったが、それでも不平不満を口にしない。
僕が香港に転勤した後も、「会社つぶれちゃいました!」・・・と明るくメッセージが来たほど、いつも笑顔で、会社や上司に対する不平不満を口にすることなく、非常にマイペースな方だった。
あれから13年以上が経過し、S課長さんが勤務されていた会社も倒産し、僕も12年勤務していた会社を退社。
S課長さんが一体どこで何のお仕事をされているのか分からないが、S課長さんから、あの言葉を聞かなかったら、もしかしたら今の月財門としての僕の本格的な目醒は無かったかもしれない。
香港に転勤した後、活躍することもできなかっただろうし、副業ビジネスで、本業の何倍ものお金を稼ぐこともできなかっただろうし、独立起業後も、稼ぐことはできなかったはずだ。
「なるほど、僕が心のなかにいつも何かに、不平不満を持ち続けていたのは、全ては僕自身に原因があったのか!?
僕は自分自身を常に過大評価し続けていたからこそ、不平不満を持ち続けていたのか!?」
ガガガガガガ
心の中で、何かの「門(ゲート)」が開いた瞬間であった。それ以降僕は、S課長さんのおっしゃることを、そのまま取り入れる形で、僕は僕自身の中で、自分自身のことを過大評価することをやめた。
自分自身のことを、自分自身の中で、トコトン落とし続けることにした。
孔明:「僕はゴキブリちゃん、常に底辺をはって歩く虫くん。僕はゴキブリちゃん、常に底辺をはって歩く虫くん。僕はゴキブリちゃん、常に底辺をはって歩く虫くん。」
・・・3回くり返し唱えてみたりもした。妙に清々しい気分だ。不平不満の気持ちも湧いてこない。確かに僕の人生、、、振り返ってみると、自分を過大評価し続けていたのか?
常に不平不満の気持ちだけが湧いてくるし、そういう時は、それに対して何をどうすればよいか、まったくもって思考停止状態。すると、結果として大きな失敗につながる。
けれども、いつも大きな失敗をした後、自分を過大評価する気持ちがわくどころか、心身共にドン底の状態に叩き落とされた時に、様々なことがうまくいくようになる。
そういう経験は何度もしている。
・・・何か、僕の頭のなかで脳細胞が次から次へと、次から次へと入れ替わって行くような錯覚を覚えた。
S課長の言葉通りに、自分を過大評価するのを意識的に辞めた後・・・途端に調子良くなった。
周りの状況を冷静にみれるようになる。思考が急に逆周りに、高速回転するかの如く働く。どの人がどんな苦悩や苦労を抱えながら、仕事に取り組んでいるのか?状況が見えるようになった。
周りの人たちが、手を差し伸べてくれていない・・・評価をしてくれていない・・・というのは、あくまでも自分を勝手に過大評価していた自分視点であり、実は周りはちゃんと、自分のことをそれ相応の評価をしてくれているし、優しく手を差し伸べてもくれている。
今まで見えていなかったものが、急に見えるようになっていた。
すると、「不平不満の気持ち」というものが、沸き起こらないようになって来た。会社の上司、同僚、後輩。副業で関わる方々。プライベートの仲間・友人。嫁さん親兄弟などの家族。
誰に対しても、不平不満の気持ちが沸き起こらなくなって来た。
そればかりか、会社内の仕事はうまくいくようになるし。副業ビジネスでも金(カネ)が次から次へと舞い込んでくるようになるし。プライベートでも、いろいろなところから、向こうの方からお声がかかるようになる。
真田孔明26歳の頃。僕の人生からは、「不平不満」で悩むこととは無縁になった隠れたエピソードである。かつての僕と同じように「不平不満」の気持ちによって、悩まれている方々の、少しでも助けになればと思い、公開させて頂いた。
そして実は、門学的にも、月財門だけではなく、立門でも、創門でも、財門でも、官門でも、修門でも、「門」を次のステージで使いこなせるようになるためには重要。
「不平不満は自分を過大評価した時に生まれる」ことを理解し、「自分を過大評価することを辞める」ことはさらに上の「門(ゲート)」を開くための登竜門とも言える。
自分を過大評価しすぎると、自分が正しいと信じて疑わなくなると、思考が停止し硬直化。
「門力」を、ビジネスの世界で、上手に効果的に武器として活用できなくなってしまうからだ。
たとえば、「世の中や配偶者に対する不平不満ばかりを言っている大富豪」・・・とか、「成功者」とかは、全くイメージできないのではないだろうか?
・・・と聞かれれば、分かりやすいだろうか?
「自分を過大評価することを辞める」不平不満の無い人生を送るための方法である。
しかし、重要なことは、自分が自分を過大評価することを辞めたからといって、それを自分以外の第三者に押し付けてはならない。
むしろ、会社の上司、同僚、後輩。副業で関わる方々。プライベートの仲間・友人。嫁さん親兄弟などの家族。・・・たちには、ご自身を過大評価してもらい、不平不満を言ってもらうだけ言ってもらうことが重要。
人間はもともと、自分を過大評価して、不平不満を言う生物。
自分だけは、自分を過大評価しない。不平不満を言わない。
↑ ↓
たったひとりの、自分を過大評価せず不平不満を言わない自分。
これによって、時空の均衡が部分的に崩れることによって、「運」と「財」が周囲から、一番下で待ち構えている、自分のところに、流れ込んで来るのであるから。
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…