「何だ、このシュール過ぎる光景は！キミたちは本当に草食動物クンたちなのか？これが野生の動物というものなのか。」
野生動物が間近に迫ってくる。僕が運転する先を阻もうとしてくる。
次から次へと、生きた人間の血肉を求めるゾンビの如く、心が通じなそうな座った目の、凶暴化した草食動物たちが大きな口を開け、ヨダレを垂らしながら、サイドミラーやウィンドウ、タイヤに攻撃を仕掛けて来る。餌をあげないでいると、ますますエスカレートして来る。
半ば強制的に放り込まれた『那須サファリパーク』。専用レンタカーに乗った僕は娘たちとともに、車内で怯えながらも、必死に去勢をはりながら、僕たちは出口を目指して車を進めて行った。
獰猛な肉食獣ライオン真横をを車で通り抜けるサファリパーク
孔明嫁：「あなた、最近「野性味」が足りない。「野性味」を取り戻すために、子どもたちを連れて上野動物園に行きなさい！」という、漢（おとこ）として言われてショックな言葉ワースト３の一つを、一番間近にいる嫁さんから言われたことがキッカケでスタートした、「真田孔明野生化計画」。
炎天下の上野動物園からスタートしたこの企画は、その「試練の地」を那須塩原高原に移し、りんどう湖ファミリー牧場での動物クンたちとの戯れ合いというところからスタートした。
まあ、どれも「炎天下」というところで、暑さを我慢してしまえば、大したことのない企画。こちらに一切攻撃できない状態の草食動物クンたちに対峙したところで、すで上野動物園で「獰猛な虎」を降臨させた僕にとっては、「ガオー！」と威嚇をしてしまえば、それだけで草食動物クンたちは怯えてしまう。
孔明：「草食動物クン、大したこと無いね。。。」
圧倒的なる草食動物クンたちへの連勝。あたかも僕自身が、ジャングルの王者、「獰猛な虎」の代表格、「ベンガルタイガー」にでもなったような気で、調子に乗り始めていたところだった。
ノリノリモードで、トヨタレンタリースで調達した車を走らせ、『那須サファリパーク』へと向かった。
ナビ通りに車を走らせること約30分。『那須サファリパーク』と書かれた看板が見えてきた。エントランスに車をつけると、女性スタッフが寄ってきて、入園料金などの説明がはじまった。
当初、マイカーをそのまま園内で走らせられると聞いていた僕たちは、レンタカーでそのまま園内に入ろうと試みたが、スタッフが園内でレンタルできる専用車に乗り換えることを推奨して来た。
なんでも、昨日でもマイカーで来られたお客さんが、園内の動物にパンクさせられたとのこと。
「本当かよ・・・眉唾モノだね。。」と半信半疑になりながらも、2,000円とそれほど高くないので、推奨通り園が用意してくれた、レンタカーに乗り換えることにした。
実は、この時の判断は正解だった。。仮にトヨタレンタリースで借りた車で園内に入っていたらと考えるとゾッとする位だった。。。
専用レンタカーを走らせて園内へ。。。
まず目に飛び込んで来たのは、獰猛なベンガルタイガークンだ。でも、どんなに獰猛だろうが、柵の中にいたら怖くない。とりあえず上野動物園の時同様に、僕自身に「獰猛な虎」を降臨させて、牙を向いて吠えてみる「ガオー！」。よし再び「獰猛な虎」を降臨させることができた。
そのまま専用レンタカーを走らせて行くと。。。(((( ;ﾟдﾟ))))ｱﾜﾜﾜﾜ。獰猛なライオンクンたちだ。僕たちの車のすぐ横にいる。
園内のスタッフには「ライオンの所では絶対に車を停車しないで下さい。襲いかかってきます！」と言われていたが、「やってはいけない！」と言われるとやりたくなってしまう僕。車のスピードを緩めてみた。。すると・・・、ドキリ。
ライオンクンが身構え出したので、停車させることなくそのまま素通りした。あの構えはヤバかった。。
獰猛な肉食獣は終了。草食動物のエリアえと突入する。
「なんだもうヤバイ奴らは終わりか。草食動物クンだったら安全だよ。。なんか拍子抜けだよね。（笑）」と、もう全クリアモードに入っていた時だった。
『那須サファリパーク』で草食動物たちが暴徒化して襲い掛かって来た
専用レンタカーで草食動物エリアに突入。いきなりビッグな奴登場。僕たち人類から大人気の草食動物キリンクンだ。
「わー。可愛い！おっきい！ほら、このクッキーをお食べ！」窓からクッキーを差し出すと。。。
ドカッ、ガッ、ガッ。突然キリンが襲いかかって来た。車の窓をこじ開けようとして来る。。
僕たちが想像もしなかったキリンの獰猛っぷりに「キャー！怖い！･ﾟ･(つД｀)･ﾟ･ 」叫ぶ娘たち。キリンは遠慮なくクッキーを瞬時に奪い取って行った。
「次、ダチョウさんだ。足速そう！！ほら、これをお食べ！」窓からクッキーを差し出すと。。。
ガツッ、ゴン、ゴン。窓の隙間に目掛けて、くちばしを叩きつけてくる。「ギャー！｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ」。ダチョウが遠慮なくクッキーを瞬時に奪い取っていった。
「わー。鹿さんだ。。。可愛い！」でも、ひょっとするとこいつらも。。。
バコン、ドン、ドン。やっぱりだ。口をねじ込んでヨダレを垂らして来る。「ええええ！(´;ェ;`)。獰猛過ぎる。。。」
ギギギギギギ。1頭の獰猛な草食動物が専用レンタカーに向けて近寄り、サイドミラーを破壊してくる。なんだこれは、草食動物とはここまで獰猛なのか。。。
専用レンタカーに向けて遠慮なく体当たりを仕掛けてくる獰猛な草食動物たち。狩る側の草食動物が、駆られる側の人間を狙ってくる。。。そんな錯覚さえ覚えてしまう。
ジャジャン。目の前に広がるのは、可愛い草食動物たちの群れではなく、暴徒化した獰猛な草食動物たち。僕たちを見つけるなり、一斉に寄って来る。なんとシュールな光景だ。。
当然、白いボディゆえに、一見平和そうな草食動物クンたちも。。
ドカッ、バシッ。牙を剥き出し仕掛けて攻撃を仕掛けて来る、やはり色が白くても獰猛な草食動物たちだ。
ガゴン、ドカン。種類が何にしろ言えること、それは暴徒化した獰猛な草食動物に、「遠慮」という言葉は無い。餌を求め人間を襲う。車の窓に隙間さえあれば口を突っ込んで来ようとする。
スペクタクル。。。昔深夜にたまたま放映されていた、ゾンビ映画に出てくるかのような光景。人間たちに群がる獰猛な草食動物たち。
この恐怖体験は、一体いつまで続くのだろうか？
専用レンタカーを走らせる。サファリパークがすごく長く長く感じる。
どんなに可愛い見た目をしている草食動物クンでも、一度僕たちが通ると襲い掛かってくる。
孔明：「ガオー！ガオガオ！（僕の方が圧倒的に強いぞ！）」僕自身はとっくに、獰猛なベンガルタイガーを降臨させて吠えているのだが、全くお構いなしだ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴォ。
出口までもう間もなく。しかし、ラストにこの数の獰猛な草食動物クンたちの横を通らなければならない。
頼むから気づかないでくれ、僕たちに多いかからないでくれ。。。
「パパ。もうやだよ。早く出たいよ！(´;ェ;`)ｳｩ･･･」叫び疲れた娘たちも疲労困憊の顔をしている。
非常に長く感じた道のりも、ようやく終了した。。野性味を取り戻す。。という嫁さんから課せられたミッションからスタートした、一連の企画。
『上野動物園』と、『りんどう湖ファミリー牧場』の動物クンたちに勝利した僕であったが、舐めていた。。
・車を止めると襲い掛かってくる危険性のある獰猛な肉食獣ライオン。
・窓を開けすぎると噛まれる危険性のある獰猛な草食動物たち。
一歩間違えれば大事に至る状況の中、冷静沈着かつ的確な判断をしながらも、「獰猛な虎」を降臨させて、覇気をまといながら吠えるところでは吠える「ガオー！」
野性味とは一体何なのか？ラストの『那須サファリパーク』のお陰で、少し分かってきたようだ。
「妙に静かだ・・・。でも、力は次々と沸き起こって来る。。」
重力100倍で修行した後ナメック星に降り立った孫悟空よろしく、安全地帯で専用レンタカーを降りる時には、武者修行を経て、一回りも二回りも大きくなった自分がいた気がした。
ホテルに到着した僕は、野生の動物達の覇気を自分自身に降臨させ「気功法」で気を練った。
孔明：「今こそ野生の力を我が五臓六腑に！！」
さらにホテルに併設されていた温泉施設に籠もり。
サウナと冷水交互に入りながら、「気功法」の鍛錬法の一つ「アイス&ファイヤー」を行い、内臓（肝・心・脾・肺・腎）並びに全身を鍛えまくった。
炎と氷両方の力を体内に！！ゴゴゴゴゴゴ。。
野生力がパワーアップした気がする。「ガオー！」娘たちに襲いかかる僕。
けれども、鍛えすぎて疲れてしまったのか、その日の夜のSkypeミーティングをすっぽかす位、そのまま爆睡してしまった。。
何はともあれ、「野性味を・・・」と提案してくれた嫁さん、そして、僕に修行の機会を与えてくれた、『上野動物園』、『りんどう湖ファミリー牧場』、『那須サファリパーク』のスタッフ並びに動物さんたちには感謝の意を述べたい。
【那須サファリパーク】
・営業時間：8:00分～17:00（冬期は～16:30）、休園日：年中無休
・入園料金：大人2,600園、小人2,100円、サファリレンタカー2,000円、ライオンバス大人1,000円・小人500円、GPS音声ガイド500円、野生化した獰猛な草食動物への餌1セット1,000円
〒325－0303栃木県那須郡那須町高久乙3523番地
電話：0287－78－0838
あなたは借金が怖いですか？
私は死ぬまでに＜1,000兆円＞の借金をすることが夢なのですが…
