一人ベンチにぼんやり座り道行く人を眺めながら僕は瞑想のような感覚で考えていた。「信念」という言霊(ことば)について。
「信念」を曲げないことの重要性。僕自身の「信念」を貫き通すこと。僕自身の「信念」のままに行動すること。
ボーっとしながらも、ずっと深く考え続けていた。
「信念」というものを、大宇宙の物理法則に当てはめ分解していくと。礼(れい)、信(しん)、義(ぎ)、智(ち)、仁(じん)という5つの「常(じょう)」に集約されて行く。
- 礼:礼儀と節度をわきまえること。
- 信:友情に熱く言明をたがえない。真実を告げ約束を守ること。
- 義:利欲にとらわれず、なすべきことをすること。
- 智:道理をよく知り得ること。
- 仁:人を思いやること。愛すること。
これらを、ビジネスシーンに当てはてはめ、己(おのれ)の「信念」とする時、それぞれどのような「信念」となるのか?
「礼」という「信念」を貫き通してビジネスに取組むと・・・。
明るく話が好きになり、大勢のビジネスパートナー・仲間・同僚たちの中においても注目されることが多くなる。華やかな仕事を好み、目立てる役回りを獲得。業務を取組む時にポジティブかつ積極的な姿勢で、プロジェクトを引っ張っていくことができるビジネスマンとして活躍できる。
しかし一方で、周囲からせっかちだと思われてしまう。さらには、感情的になりやすく、衝動的な一面が独占欲が強く嫉妬深くなり、ビジネスパートナー、仲間、同僚たちが別の人と組んでビジネスを行うことをあまり快く思わなくなる。
「信」という「信念」を貫き通してビジネスに取組むと・・・
定期的に、継続的に淡々と仕事ができるようになり、ビジネスパートナー、同僚、仲間、客先からの、信用・信頼がドンドンと蓄積して行く。
軽率に何かを言ったり行動したりすることが無くなり、慎重に腰をすえてじっくりと行動できるようになる。
ビジネスの中で決めた約束事、コンプライアンス、規則、法令などをしっかりと守り、結果がすぐに出なくても忍耐強くコツコツと取り組み続けることができる。
上下関係を重んじて目上の人には忠実。信用・信頼したビジネスパートナー・仲間・同僚のことを裏切らなくなる。
しかし一方で、頑固で融通が効かなくなり、経験・実績・スキルの無い仕事には臨機対応することはできなくなる。
さらには、すぐに結果が出る言動ではなくなるので、何をやっているのか?周囲から理解されづらくなる。
「義」という「信念」を貫き通してビジネスに取組むと・・・
正義感が強くなり、ビジネス上のコンプライアンス(道徳)を重んじる。大胆で思い切った行動に移すことができるようになる。
主観性が強くなり、いざという決断を迫られた時も、ズバリと判断して進めることができる。
問題を複雑化させることが嫌いなので、独自の基準で白黒をハッキリとつける。
ライバル・他社との競争が激しい業種・業態や、素早い判断が常に必要とされる仕事環境の中で、抜群の輝きを放てるようになる。
「剣(つるぎ)」のように切れ味があって鋭敏。 集中力が高く短期間で仕事をやり遂げることができるようになる。
しかし一方で、負けず嫌いの気持ちが高まり、何事も勝負の結果をつけたがるようになる。自分と意見の合わない
同僚・部下などにはとことん追求するキツイ面を見せるようになる。
「智」という「信念」を貫き通してビジネスに取組むと・・
いかなるビジネスに臨むにおいても、旺盛な好奇心を武器に知恵を吸収し続ける。じっとすることなく活発に動きまわるようになる。
対応性が出てきて、ありとあらゆる状況に対応し、ビジネス上のトラブルが起こった時も上手く対応できる。
ビジネスを推進するための柔軟なアイディアが次から次へと浮かんで来る。
好奇心と変化に満ちた日々の中、自分に変化を与えてくれそうなネタを探しながら、常に楽しそうに仕事をし続けることができるようになる。
しかし一方で、その時々で考えが変わりやすくなる。知恵をドンドン吸収しようとするがあまり、周囲の環境に影響されやすく、他人の意見に影響されやすくなる。周囲から八方美人と思われるようになる。
「仁」という「信念」を貫き通してビジネスに取組むと・・・
暖かく純朴。親切でおもいやりが出てきて、ビジネスで困っている人を放っておけなくなる。
仕事の中でも人を助けられる時に喜びを感じるようになる。
インテリで知識が旺盛になり、ビジネス書・文芸書などをよく読むようになる。
困っている人を見ると、同情心がはたらき気が付くとサポートしているようになる。
誠実でさわやかな雰囲気を醸し出すことがパートナー、仲間、同僚たちに安心感を与える。
しかし一方で、自分が相手に手を差し伸べているのに、相手からの気持ちが返ってこないと、すべてが裏目になる形で怒りだしてしまうようになる。ビジネスの世界でもいろいろな人たちと組めるが、それが八方美人的にとられることもある。
以上、礼(れい)、信(しん)、義(ぎ)、智(ち)、仁(じん)。
どの「信念」にも、良い所と悪いところがあり、どれか一つの「信念」を貫き通そうとすると、良い部分が高まるが、悪い部分も同時に高まる。
さらには、どれか一つを「信念」として貫き通そうとすると、同時に別の「信念」に該当する部分が、極端に弱まる。
たとえば、「礼」を信念として貫き通すことを決断・遂行すると、「義」と「智」が極端に弱くなる。
「信」を信念として貫き通すことを決断・遂行すると、「智」と「仁」が極端に弱くなる。
「義」を信念として貫き通すことを決断・遂行すると、「仁」と「礼」が極端に弱くなる。
「智」を信念として貫き通すことを決断・遂行すると、「礼」と「信」が極端に弱くなる。
「仁」を信念として貫き通すことを決断・遂行すると、「信」と「義」が極端に弱くなる。
どれか一つの「常(じょう)」を「信念」として貫き通そうとすると、他の4種類の「常」が弱まったり、力が流れたり、せき止められたり。万能な「常」はどれ一つとして無い。
どれか一つの「常」を「信念」として貫き通そうとすると、他の四つの「常」を犠牲にしなければならない。
昨日までの僕は、「礼節」という言葉が好きだった。礼儀と節度をわきまえること。しかし、これを貫き通そうとすることで、「義」利欲にとらわれず、 なすべきことをすること。「智」道理をよく知り得ること。をはじめ、「仁」と「信」を 疎かにすることになると理解した。
それでは僕はどうすれば良いのか・・・悩みに悩み辿り着いた結論は・・・。
精神世界を共有できる仲間・パートナーに、「五常」について理解頂き、お互いが「五常」の内、どの「常」をどの位重んじているのか?貫き通したいのか?
これを理解し合った上で、たとえそれぞれが、全く違う「常」を「信念」としていたとしても、それぞれが共存できるメリット、デメリットを相互理解した上で。精神世界を共有できるか?共通の目標・目的を持って、共に歩むことができるかどうか?確認をし合うことが大切だと理解した。
ビジネスの世界では、どれか一つの「常」が、突起的に突き抜けているだけでは、もろく崩れやすい場合が高くなる。
「五常」のバランスが、近郊を保てた時・・・。 継続的・永続的なビジネスへと進化・成長を遂げて行く。
つまり、全く違う「信念」を持った仲間やパートナーとの共存には、精神世界や・目的・目標の共有ができることを前提に、途中投げ出すことなく、根気よく仲間・パートナーとの、対話が必要になるのだ。
さらには、自分だけの「信念」を貫き通すということを優先するよりも、「五常」のバランスに基いて、自分の強いところ弱いところ、仲間やパートナーの強いところ弱いところ、活かしながら、バランス取りを重視することが重要だと理解した。
追伸
ご自身の「生まれながら」に持つ門からも、「信念の資質」は確認できる。
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