ベトナム・ホーチミン、五つ星ホテルパークハイアットベトナム料理レストランの個室。
「地下」のプラチナとの「謁見宴(ディナー)」。
大富豪ファーザーは、日本中枢との40年以上に渡る気脈を通ずる関係性の真相を明かされた後。
「金曜会」についてお話になった。
「飛んでイスタンブール」になった先輩たち。
倒産しようと大事にしてる。
倒産した先輩たちも昔おごってもらった義理があるから。
けれども、高いところはいかない。先輩たちが恥ずかしがるから。
ファーザー:「居酒屋で飲んでも、誰も知り合いいませんよ。」
先輩たちはようやく安心して飲める。
先輩たちが昔に戻ってはしゃいでいるの見ると、先輩もあんまり年いってないな。
これも大事。
「飛んでイスタンブール」になった先輩たちはファーザーが知らない経験をしている。
飛んだ苦労をしている。
あれは聴いておいた方が良い。
ファーザーの場合は特にそう。
だからファーザーは、飛んだ先輩ともつきあってる。
新興の新しい友達もつきあっているけど、飛んでも生きてる先輩たちとはずっとつきあってる。
先輩たち結構色々なことを知っている。
会社更生法、銀行の扱い方。
などなど。
しかし、飛んだ人というのは実際は極めて純情。
金を返せなくなったからと仕事を辞める。
ファーザーはその純情さがご自分にあるのかなと思ったら。
「オレにはまったくない。」
これが一番の今の先輩たちとファーザーの違いだと。
ファーザー:「返さない方が社会のためになる。」
飛んだ先輩たち:「返さないと不義理をした。」
ここだけが永遠に噛み合わない。
飛んだ先輩たち:「お前金返さんといつも言ってるけど、それで自分の心傷まないの?」
心は凍ってるから傷まない。
けれども、お前ばかじゃないの?」とは決して口に出しては言えない。
飛んだ先輩たち:「お前どう思ってるの?」
内心、先輩の考えていることの方が無茶。
「ムリ・ムダ・ムラ」に加えて無茶だと分かっている。
なぜかというと、借金した分を綺麗に返していったら、最低45度の角度で進まないといけない。
いかなるビジネスも、45度の角度で売上伸びるワケがない。
先輩の話を聴くとそれが当たり前。
はじめて会って経営の話した日からそこの話が合わなかった。。
ファーザーが法人つくった際。
その時考えていたところが、各銀行回って借金することだけを考えていた。
利息9.1%、その時は真面目に返した。
それでも笑って経営できた。
金さえできれば商売ドンドンできるなと思ったら、ゴキブリ体制。
銀行の借り入れ担当者に尋ねた。
「50万定期入れると、どれくらい借りられるの?」
決算書を手に持ち歩き、金の力で金を儲けようとする人生が始まった。
「金曜会」の真相を知り目頭が熱くなる
僕たち「地下」のメンバー若手修羅たちは、ファーザーのお心遣いの程を知り、目頭が熱くなった。
それは、「金曜会」の真意。
ファーザーが、地元にいらっしゃる時、毎週金曜日になると、「金曜会」というものが催される。
門構えが立派なファーザーのご自宅、所有マンションの屋上、時には安い居酒屋で。
「飛んでイスタンブール」になった、先輩方を今でももてなし続けていらっしゃる。
通常、ビジネス・投資の世界で、修羅になると、周りに沢山の人たちが集まって来る。
実績を周囲から認められて大変な知遇を得る。
けれども、端を発することで、「飛んでイスタンブール」になってしまった瞬間、自体は一転する。
掌(たなごころ)を返すように周りからはひとり、またひとりと人々が立ち別れて行き、気がつけば、後ろを振り返っても誰もいなくなってしまう。
その後、修羅としての復活でもしない限り、巧まずして、かつての己が栄光を知る修羅たちにとって、堕ちた後のあり方は辛い。
多分を憚(はばか)ることは必須なので、ファーザーは、先輩たちが怖めず臆せず楽しく飲める場所を慎重に選び、外から取り寄せた和牛と共に酒を振る舞いもてなされている。
今のファーザーの地歩を築いたのは、かつて先輩方が、酒をふるまいながら、訓えてくれたお陰だと。
一冊の本からは、1行もためになることは無いが。
先輩たちの言葉はそれぞれ、1行のためになることがある。
共に酒を酌み交わした10時間が何かのためになった。
言ってることが合っているなということに素直に従った。
それを積み重ね続けたお陰。
だから、先輩はいつまで経っても先輩。
「飛んでイスタンブール」になっても先輩は先輩。
死ぬまで一生タダで酒を飲ませてあげる。
こうして「金曜会」を既に20年以上も続けているのである。
時世時節に乗って、輝きを放ち修羅成りする者もいる。
飛ぶ鳥を落とす勢いで昇り、闇夜にパッと輝きを放つと共に花開いたと思えば、チリチリと音を立てて光は闇に吸い込まれて堕ちていく者もいる。
そんな中、ファーザーは、修羅の領域からとうに旗を巻いた先輩たちでも、心からもてなされる。
先輩が久しぶりに、スナックに行きたいと言えば、お気に入りのボトルが入っているお店の場所を教える。
楽しく酒の雰囲気を堪能せせる。
ファーザーには遠慮なく高額ボトルを開けさせるスナックのママも、酒屋から無料でもらったミニXOボトルを先輩の土産に持たせる。
帰りのタクシーの中でも、先輩は酔える。
ファーザーの「金曜会」の真実を知った僕たち若手修羅たちは、内心忸怩(じくじ)たる思いであり、
ファーザーと比べれば、いかに自分たちが「ピーナッツ」な存在であるか?
自分だけが、覇を唱えようなどとは、いかに浅はかなことなのか?
辺幅を装飾しようとするだけの浅はかな生き方をして来たのか?
アルコールの力も手伝い、様々な感情が入り混じり、
不覚にも、下からこみ上げるものがあり涙を浮かべてしまったのだ。
筆舌に尽くし難い恥ずかしさを覚えると共に、いつでもどこでも誰とでも、どんな方の話でも、半畳を入れることなく、素直に耳を傾けられる。
末席を汚しながらも、修羅の仲間入りが出来ているのだから。
虚しく馬齢を重ねることなく、ファーザーのような本物の修羅になりたい。
臍(ほぞ)を固めるのであった。
ファーザー:「運が8割・・・」
とはおっしゃるけれども、ファーザーは、運に出さえ根拠が見当たる。
45年以上、修羅の領域で生き残り続けることとはどういうことなのか?
今まで見えなかった姿が、徐々に明らかになって来た。
追伸
修羅にとって重要なのは、一般「常識」ではなく、修羅にとっての「考え方」。
修羅の「考え方」をどれだけ欠けること無く学び、考え行動する際の「根拠」とすることができるか?
「修羅」の「考え方」に触れ始めるはじめの一歩は『5ポケッツ』から。
AmazonKindle新書『5ポケッツ』
https://www.amazon.co.jp/dp/B07S6S628C?fbclid=IwAR3DDk5oo1Zhu6gRyU0Vi4PZSYRCyD1GIPLuVmuIz5P7MtHGZp64ZwI_9Ek
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…