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【帝】フィリピンHSBC(香港上海)銀行の口座開設をした僕の微笑みの裏

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デニス:「孔明さん、それではHSBC銀行の口座を開設に行きますよ。パスポートと免許証を持って行ってください(英語)。」

孔明:「え?何ですか?HSBC銀行って。僕は「東京三菱UFJ銀行」じゃないのですか?信用できませんね(英語)。」

2003年4月。勤務していた玩具会社の転勤辞令により、香港に移住したばかりの僕。会社の現地駐在員のサポート担当、デニスさんと共にHSBC銀行・・・、香港上海銀行に、銀行口座を開設することになってしまった。

当時、生まれてからずっと、郵便貯金口座しか持っていなかった僕。東京三菱UFJ銀行でさえ、会社に就職してからはじめて口座開設。

新築マンションを購入するにあたり、住宅ローンを受けるため、みずほ銀行の口座を開設する時でさえ、「この中堅銀行大丈夫か?」と、かなり疑ってかかっていた僕。

そんな僕に飛び込んできた未知の銀行の名前。それがHSBC(香港上海)銀行。香港と上海が掛け合わされたなんとも東洋テイスト満載の名前の銀行。ぶっちゃけ、超怪しい。怪しすぎる。そんな銀行に口座を開設するという。

そればかりか、なんと、僕の大切な血銭とも言える、毎月のお給料が、HSBC銀行とやらの口座に、振り込まれてしまうのだと言う。

孔明:「デニスさん。HSBC銀行なんて嫌ですよ。東京三菱UFJ銀行では駄目なのですか?(英語)」

口座を開設する直前まで、そんな不平不満を漏らしていた記憶がある。

こうして迎えた、香港での最初のお給料日。HSBC(香港上海)銀行に、香港ドルで振り込まれてしまった僕のお給料。しかも、HSBC(香港上海)銀行には、東京三菱UFJ銀行とは違い、銀行通帳というものは存在せず、生身を確認できるのは電子上のデジタルの数字だけ。

なんとも後味悪い給料日だったのを今でも鮮明に覚えている。

けれども、あれから8年経過したフィリピン首都マニラのグローバルシティ。

HSBC(香港上海)銀行から、黒光りするPremier(プレミア)と書かれたATMカードを手に、誇らしげに出てきた僕がいた。

HSBC(香港上海)銀行のフィリピン支店の口座を開設。USDを両替する形で、フィリピンペソを入金。フィリピンでの金融拠点を構築するのに成功し、僕は大満足していたのである。

かつて、みずほ銀行でさえ「中堅で信用ならん。」と目くじらを立ていた僕が、HSBC(香港上海)銀行の、さらには、経済成長具合では香港よりも遅れている新興国とも言える、フィリピンの口座を開設して喜んでいるのだ。

僕の思考回路は8年という月日の間に大きな変化を遂げてしまっていた。僕の身に起こってしまったこととは一体・・・。

HSBC銀行が東京三菱UFJ銀行より格上の世界最大級の銀行と知った時

僕という人間はつくづく単純だと感じることがある。かつて、あれほどまでに斜に構えて見ていた、HSBC(香港上海)銀行に対する見方が、ある日を境に180度変わってしまったのだから。

僕はあれから知ってしまったのだ。

HSBC(香港上海)銀行が、総資産額では2.7超ドル。S&Pの格付けでもA+。世界86箇所に一万以上の支店を持つ「キングオブメガバンク」で。なんと、僕たちが生まれ育った日本の最大級の銀行、東京三菱UFJ銀行よりも、遥かに格上の世界最大級の銀行だったということを。

「香港上海」・・・などと言うから、香港に移住して来たばかりの当時は、どこか中国本土にあるような怪しい銀行だと思っていたのだが、実はイギリス・ロンドンに本社を持つ、由緒正しい銀行であると知ってしまった時。

僕も敗戦国日本の文化が染み付いている生粋の日本人。イギリスとかロンドンとか、ハワイとかラスベガスなどの横文字系にはかなり弱い。

孔明:「なーんだ。君ってすごい銀行だったのね!」

それまでは、「Premier(プレミア)」なんか書かれていても、全く信用できないでいた黒く怪しいATMカードが。そのデザイン自体は全く変わらないのに、急に、黒光りする高貴な後光放つエグゼクティブなブラックカードに見えてしまうから、人間とは不思議な生き物である(僕だけかな?)。

しかも、HSBC(香港上海)銀行は、知れば知るほど、かなりのすぐれものであることが分かってしまった。

一度、HSBC(香港上海)銀行の持つ、本当の力というものを知ってしまったら止められない。

「HSBC(香港上海)銀行」の口座を持てば、世界の好きな国に金融拠点ができる!」とか、「世界中の金融商品にアクセスできる!」とか、HSBC(香港上海)銀行の良い部分しか目にはいらないようになって来てしまったのだ。

「不動産を購入する国にはHSBC(香港上海)銀行で金融拠点を!」ということで、調子に乗ってしまった僕は香港だけでなく、マカオ、中国本土、日本、タイ、マレーシア、シンガポールと、訪れて投資をする国にはHSBC(香港)銀行のプレミア口座を開設していった。

(※日本とタイのHSBC(香港上海)銀行は個人口座撤退済み)

そして、僕が本格的に不動産を購入する決意を固めたフィリピンにも、HSBC(香港上海)銀行の口座を開設するに至ったのだ。

大富豪でなくてもHSBC(香港上海)銀行のプレミア口座を「次々と・・・」

ちなみに、「Premier(プレミア)口座を次々と・・・」なんて言うと、「孔明さんは一体、どれだけの大富豪なのですか?」と、他人から思われるかもしれないし。

キャバクラで黒光りするカードがズラリ並んだ財布の中身を、隣についたキャバ嬢にチラ見せしようものなら、次から次へと高めのシャンパンの注文を入れられてしまいそうなものだが、実はこれには手品のような種明かしが存在する。

大富豪とかでなくても、普通にサラリーマンを頑張りながら、貯蓄に励んでいるだけでも再現できてしまうことなのだ。

HSBC(香港上海)銀行には、どこの国でも共通して、通常3つのグレードが存在している。その一番高いグレードがPremier(プレミア)。

グレードが高ければ高いほどサービス内容が良くなって行くわけだが、Premier(Premier)になることの一番のメリットは、海外送金手数料が無料になること。他にも、外国人でも不動産購入目的での融資が受けやすくなる。専任の資産運用アドバイザーがつく。様々な通貨で決済できるクレジットカードがつくれるなどの部分、僕は本当に素晴らしいと感じた。

ただし、Premier(プレミア)口座には開設のための基準というものが存在していた。

僕が最初に口座開設した香港のHSBC(香港上海)銀行では、Premier(プレミア)では、最低100万香港ドル(約1,320万円)の預金が口座を開設する段階で必要になっていた。

他にも、僕が開設した他のHSBC銀行の口座も・・・

  • HSBCマカオPremier(プレミア)口座開設 最低預金額:100万香港ドル(約1,320万円)
  • HSBCマレーシアPremier(プレミア)口座開設 最低預金額:20万リンギット(約630万円)
  • HSBCシンガポールPremier(プレミア)口座開設 最低預金額:20万シンガポールドル(約1,640万円)
  • HSBC中国Premier(プレミア)口座開設 最低預金額:50万人民元(約830万円)

そしてフィリピンも・・・

・HSBCフィリピンPremier(プレミア)口座開設 最低預金額:400万フィリピンペソ(約860万円)

それぞれ、口座を開設するための基準が存在していたのだ。

そんな中僕は、香港→中国本土→マカオ→マレーシア→シンガポール→フィリピンの順番にHSBC(香港上海)銀行のPremier(プレミア)口座を開設して行ったのだ。

通常、これを実現させるのには単純計算でも、約1,320万円+約830万円+約1,320万円+約630万円+約1,640万円+約860万円=約6,600万円の現金が必要になる。(※為替レートによって変動)

約6,600万円ものお金を、各国の口座に寝かし続けるために預金するのでは、他の方から見れば、かなり難易度が高いことだと思われるかもしれない。

けれども、これにはちゃんとした種明かしが存在していた。それは・・・実はHSBC(香港上海)銀行のPremier(プレミア)口座に限り、どこか一つの国でPremier(プレミア)基準をクリアして口座開設してしまえば、他の国でも預金残高無条件でPremier(プレミア)口座開設が可能だったのだ。

さらには、Premier(プレミア)の開設基準が、国によって異なるということは、Premier(プレミア)口座開設に預金額が少なくてすむ国があるということ。

Premier(プレミア)口座開設に預金額が少なくてすむ国でPremier(プレミア)口座を先につくってしまってから、他の国のPremier(プレミア)口座を開設して行く。

もしくは、複数カ国のPremier(プレミア)口座を開設した後、一番預金額条件が少ない国に預金を集約させて、預金額条件を達成した状態を維持しておく。

こういう種明かしが存在していたのである。こうして僕は、リタイアメントビザの一種MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)ビザを取得し、家族と一緒に拠点として生活している、マレーシアのHSBC(香港上海)銀行にて預金を集中させた。

マレーシアのHSBC(香港上海)銀行では、約650万円の預金額で、Premier(プレミア)口座の開設と維持が可能。僕が口座を所有している対象各国の中でも、一番条件が低かったのだ。

こうして僕は、フィリピンのHSBC(香港上海)銀行でPremier(プレミア)口座を開設した時も、口座開設条件の400万フィリピンペソ(約860万円)を預金したわけではなく、2ヶ月に1度現地入りして使う時に便利なお金、たったの100万円分位を預金しただけだった。

フィリピンにHSBC(香港上海)銀行の口座を持つことで、金融拠点を築き上げたのだ。

日本銀行が2013年4月4日に発動させた「量的質的金融緩和」。日本国内では、年間当たり約70兆円分の金融緩和を行う予定。これが「アベノミクス」というダミーに隠された、本当の金融政策であるのだが、この流れの中で、中長期的視点で見た時に、円安トレンドは続くかもしれない。

「日本国内で日本円を現金で持っていると貧乏になるよ!」それが「量的質的金融緩和」と「アベノミクス」の本質。

こういう環境下、今後フィリピン現地の不動産投資で発生する家賃収入によるインカムゲインや、売却益によるキャピタルゲインは、フィリピン国外から持ち出すのではなく、フィリピン国内のHSBC(香港上海)銀行に預金し続けるという作戦を、僕は秘め持っているのだ。

そして、将来的に僕たち夫婦が、老後をフィリピンで暮らす時に使うお金を確保しておく。その前段階でも、2ヶ月に1度フィリピン入りした時に遊びで使うお金を確保しておく。

自分自身のライフスタイルに合わせた貯蓄・活用計画を持って臨むことを、フィリピンにおいても計画して実行に移した。

フィリピンのHSBC(香港上海)銀行の口座を開設して喜んでいた僕の、裏に隠された謀(はかりごと)である。


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