「まさか、こんなところに、大富豪に駆け上がるための方法があったとは・・・」
あの日、マレーシアジョホールバルで、僕は北の物販大富豪のお話を聞いて驚愕した。
これまで培ってきた、僕の物販ビジネスに対する常識・概念・経験・実績・誇り
・・・さまざまなものが音を立てて崩れ落ちてしまったのだ。
僕がこれまでオフの世界で会った大富豪たちには共通点があることも理解した。
日本、香港、中国本土・・・共に同じだったのだ。
本業は「物販」のビジネス一筋であること
物販大富豪たちの本業はとにかく「物販」ビジネス一筋。
「店舗」を構えての小売業もされている場合もあるが、その場合も「物販」だ。
たとえば、香港大富豪の場合、過去をたどっても物販以外営んでいない。
はじめは日本の商品を、メーカー無許諾で並行輸入して販売していた。
週の売上を全部持って、週末にマカオのバカラで、波を読んでの2分の1の確率一回勝負だけを行いトータルで勝ち抜けて原資を稼いだようだ。
僕の友人の1人、プロカジノディーラー12年歴のライト斉藤氏曰く「大金をバカラで一撃」は、ディーラーとしても一番怖い賭け方とのこと。
普通はカジノ側が受けてくれないとも・・・。
このやり方、さすがは香港大富豪だ。
毎週末1度、勝とうが、負けようが、淡々と繰り返して原資を増やしていたようだ。
「週1回カジノのバカラで一撃!」により、原資を創ることに成功した香港大富豪は、日本の大手2社の正規代理店の権利をゲット。
以降、マジメに「物販」ビジネスに、傾注し続けてきた。
北の物販大富豪の方は、同じ「物販」でも訪問販売からスタート。
その後は・・・日本国内だけに留まらず、世界中に13もの物販ビジネスを行う会社を持つことになった。たとえば、商品をハワイから仕入れて、中国本土で訪問販売で売ったりもしたようだ。どちらの大富豪も同じように、本業は物販一筋。
また、商品の選択方法にも共通点があった。それは「安売り競争」に参戦しないこと。
逆に、本来の定価よりも高く売れる商品を選択し、定価よりも高く売れるように、ブランドや世界観を意識していたところだ。共通点はそれだけではなかった。。。
上場を否定する大富豪たち
香港大富豪:
「上場をすることに何の意味があるのかね?」
飲茶レストランでのランチの中、香港大富豪はたしかにそうおっしゃっていた。
しかし僕には、香港大富豪がそう言い放った意味が、まったくわかっていなかった。
「そんなにたくさんの 売上高を黒字経営で出し続けているのだから、 香港で上場すれば良いのに!」
当時、上場企業のサラリーマンだった僕は、完全にそう思い込んでいたのだ。
なにせそれまでの僕は、上場企業の経営者こそが大富豪の象徴であり、上場企業こそが中小企業よりも、すごい結果をたたき出しているのだと勘違いしていたからだ。
あの時香港大富豪が、僕に向かってハッキリと否定していた上場。その意味が、僕の会社のジョホールバルオフィスでの北の物販大富豪との宴の中でようやく理解できたのだ。
北の物販大富豪もこう言い放った。
「上場企業では意味がない。 右肩上がりの無理な実績を追い求めることになる。 なんで市場からお金を 調達しなければならないんだ?」・・・と。
大富豪の経営方程式:4から3を引いて1
香港大富豪、北の物販大富豪・・・共に本業では物販ビジネスしかやらない。
そして物販ビジネスをやることで、会社を上場させることもなく、大富豪にのし上がったという共通点がある。さらに、会社の経営方針でも共通していることがあった。
それは・・・
物販ビジネスで、右肩上がりの売上と利益を追い求めないこと。その代わりに、こだわっていること。
それは、物販の売上から経費を引いて1が残り続けるような黒字経営だ。あくまでも、定期的に、継続的に、毎月毎月少しでも良いから、黒字の利益を出し続けることだけに全力を尽くしている。
つまり、右肩上がりの売上・利益を、出すことが重要なのではなく、「毎月黒字であり続けること」の方が、重要だと言うのだ。いったいどうしてなのか?
どうやって会社を上場させることもなく、大富豪へとのし上がるのか?
北の物販大富豪からその理由を聴いた時に、僕はすべてを理解することができた。
両方の大富豪が同じことを言っていた。バラバラだったパーツとパーツが頭の中でつながったのだ。
社長の給料は右肩上がりの結果では決まらない
北の物販大富豪の場合は、世界各国に13の物販ビジネスの会社を所有しているとのこと。
社長さんも会社の数と同じだけいる。すべての会社が結果として経常利益20%を超え続けているというのだ。
僕はその事実を聞いた時、
「えええ? 経常利益を20%出し続けるなんて、 ありえません。 どうやってそんな優秀な 社長さんたちを育成したのですか!!??」
と単刀直入に質問したところ、北の物販大富豪に笑われてしまった。北の物販大富豪の答えはこうだ。
北の物販大富豪:
「右肩上がりの売上・利益を 追い求めなければできるんだよ。
うちの社長の給料・ボーナスは、沢山の売上・利益を出して決まるのじゃなくて、『銀行からの融資』の額で決まるんだよ」
孔明:
「ええええええ?マジですか!?そんなの聞いたことないですよ!!」
と驚いた。
今まで僕たちが生きてきた中で、学んだこととは、まったく違う角度から、言葉が切り込んできて、僕たちの想像の枠外へとシフトしていったのを感じた。
・・・お話が開始されてから1時間後。
・・・。
・・・。
・・・。
・・・。
・・・。
・・・。
孔明:「なるほど!すべてが理解できました!!」
僕は、感嘆の声を上げた。
北の物販大富豪はこう続けた。
北の物販大富豪:
「な、簡単なことだろ?右肩上がりの売上・利益を叩き出し続けられる社長なんか探したり、育てたりすることなんか無理無理。でも、これだったら誰でもできるだろ。
みんなこんな簡単なことやろうとしないで、ビジネスとかなんとか言って、小難しいことをゴチャゴチャとこねくり回しているだけなんだよ。本来誰でもできるんだ。こんなの」
僕には全体像が見えた。
北の物販大富豪がどうやって物販ビジネスで、一代で大富豪に成り上がることができたのか?
大富豪たちのカラクリのすべてを理解することができたのだ。
北の物販大富豪だけではない。
北の物販大富豪のお話を聞いてから、理解できた。
香港大富豪もまた、まったく同じことをしていたのだ。
国境を超えた大富豪たちの共通点。
・本業が物販ビジネス一筋であること。
・上場をして市場から資金調達しようとしないこと。
・右肩上がりの売上・利益を目指さないこと。
・4から1を引いて1の黒字を出し続けるだけで良いと割り切っていること。
その行動の目的はすべて「銀行融資」にあったのだ。そもそも彼らは、物販ビジネスで儲けようとしているのではなかった。
すべてのビジネス活動は、あくまでも民間銀行から融資を受けるための「実体経済」に基づいた口実や証明でしかなかった。
民間銀行から信用・信頼を得て、民間銀行からお金を引き出せるだけ引き出してしまうための、「実体経済」を見せる道具に過ぎなかった。
重要なのは、キャッシュフローシート上に、1か月たりとも欠かすことなく、ずっと「4-3=1」「9-8=1」の黒字を地道に叩き出し続けること。
物販という、伝票、物、金、売場(現場)がすべて揃った商品で、着実に実をこの世に刻み続けること。
無名よりは有名、有名よりは世界的ブランド。
実体経済の信用・信頼を上げ、さらに大きな規模の現金を銀行から「融資」という形で引っ張れるようにする。
そして・・・。
「元本を永久に返さず、利子だけを返し、お金を全額、インカムの上がるビジネス・投資案件に再投資する」
これこそが、彼ら大富豪が本業として物販をやり続けている理由であり、大富豪へと昇ることができた本当の理由だったのだ。
大富豪と凡人とは、根本的な戦略術自体が違う。2003年から2010年の間、ずっと間近で見てきた香港大富豪の言動。北の物販大富豪の発言。
すべてを合わせることで、世の大富豪が大富豪たる秘密を、僕は理解することになった。
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【物販大富豪直伝の戦略術第3話/全30話】
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