心的には純情。
感情的には庶民的。
決断の時はデビル。
凄いきびしい人。
ワタシの人生で見て一番のアクニンは彼。
5年目に入るこの会、今日まで一回も欠席せず出てくる。
悪だからソレは分からない。
そういうところが彼の素晴らしさ。
心の無い人だから、ウマイことを一回も言えたことがない。
でもなんとなく、暖流系も流している。
ワタシは知っている。彼は結構冷蔵庫。
その不信感だけで、5年目を迎える。
目が違う。
アクニンは目が違う。
考え方が違う。
常に反発心持っている。
飛行機ビジネス、タクシー乗らない、ひたすら汗をかく矛盾。
空港から市内までは電車。
飛行機乗ってる時間と同じ。
人間最低、分析は2つにできる。
知能犯は3つ、ボランティア、性欲のために、あなたのために。
すごい素敵だな。
男だからそう思うところもある。
純粋な男よりアクニンが残る。
懐が深い、ホントはアクニンじゃないけど、最終的には勝つのが当たり前。
それが悪。
180度全部見える。
どこにも羞恥心が無い。
大富豪ファーザーに「私の人生で見て一番のアクニンは彼」と言わせる程の御方。
ファーザーに、これほどの「文学」を走らせるのは実力がある証拠。
アクニンさんは、ドヤることも無いし、派手で豪華な服装で身を固めることもない。
常に謙虚な姿勢で、僕たち後輩たちにも接して下さる。
けれども僕は、アクニンさんが、仕事に勤しんでるのをただの一度も見たことがない。
にも関わらず、アクニンさんと一緒に、レストランに行ってお会計の時になると・・・。
財布を開くと、黒い「物体」が取り出される。
「チタン製」の黒いやつ。
アクニンさんから、「チタン製」カードを受け取り、店員さんにクレジットカードを手渡す時。
手にひんやり感じるずしり重い重量感。
噂にだけ、その存在をきいたことがある、「アメックスセンチュリオンカード」。
ゴゴゴゴゴゴ
「ブラックカード」と呼ばれるカードがあると都市伝説的にささやかれているが。その「ブラックカード」とは、本来この「アメックスセンチュリオンカード」のことを言う。
「センチュリオン」になるためには、グリーン→ゴールド→プラチナ→センチュリオン・・・と、ステップアップしてステイタスを獲得する形である。
最上級のセンチュリオンは、プラチナになった後、年間あたり数千万円~1億円クレジットカード決済をして、アメックスに対し、ロイヤリティを示し続けた後、「アメックスセンチュリオン」の方から、インビテーションが来る。
木箱のフタを開けると、中心にインビテーションカードのある、厳かなたたずまいの黒い箱。
インビテーションカードに書かれてある専用デスクに電話をかけると、黒光りするチタン製の、「センチュリオン」が送られて来て、使用の権利が付与される。
「チタンブラックカード」を天にかざしながら、銀座界隈を歩くだけで。その黒い輝きに照らされた群衆が、「モーゼの十戒」の如く、左右に分かれ、道を開けて腰から90度垂れた最敬礼しまうという。
「帝王のカード」
僕も「ブラックカード」を持っているが、同じ黒色でも「シティバンク」の「ゴールド」になれば誰でももらえる「CITIプレミアマイルズカード」。
ホンモノと廉価版の違い。
僕がサラリーマン時代、様々アニメの設定などにも、関わる機会があったが。悪のキャラを創る時には、完全無欠のパーフェクトな設定にする。
すると悪具合が際立つ。
つまり、アクニンさんは、それだけ凄い御方だということだ。
そんな、僕たち「プラチナ」の兄貴分、アクニンさんと偶然にも、そして、恐れ多くも同じフライトだった。
ホノルル国際空港「ダニエル・K・イノウエ国際空港」のANAビジネスクラスラウンジでの再会である。
ゴゴ
なんだこのパワーは?
突然、僕のスカウターの数値が急上昇した。
チラッと横を見ると、前日に「ファーザー」と共にディナーご一緒させて頂いた。「ファーザー」にまさるとも劣らないレベルで生き残り続けて来られた「修羅の中の修羅」。「ファーザー」の「地元のオトモダチ」もいらっしゃった。
ゴゴゴ
な、なんと、これまた偶然にも、僕たちと同じフライトらしい。
漫画ドラゴンボールで例えると、ベジータとフリーザが一堂に会してる感じだろうか?
それと比べれば僕は、彼らにワンパンで殺される、ヤムチャとかクリリンくらいだろうか?
「金融資本主義」の頂点のあたりに君臨される「修羅の世界」。
ファーザーのオトモダチやアクニンさんを見ると、自分がいかにチッポケな存在か?リアルに感じてしまう。
調子にのって、マイルで「ビジネスアップグレード」とかにしなくてヨカッタ。
なぜなら、「ファーザーのオトモダチ」も、アクニンさんも、ビジネスクラスだったから。
仮に僕も、ビジネスクラスとかに、悠長に座っていたとしたら。7時間半のフライト、気が気じゃない。生きた心地がしなかった。
大人しくエコノミークラスの冷や飯弁当をチビチビとすすり食べる僕。
自分の身の丈をよく知らないと、「修羅の世界」で生き残ることはできない。
うん。足の親指を見ながら、トボトボ道を歩こう。お二方を遠目に見て僕は、改めて実感するのであった。
こうして、ホノルルの旅は終わりを迎える。
次はいつ来れるかな?
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…