シティバンク、インテル、マイクロソフトなどの企業が多く集まり、高層ビル群が立ち並ぶ、「フィリピンのウォール街」と呼ばれる副都心マカティとは言え。小学生の2人の娘たちを連れた状態で外に出ようとすると緊張感が走る。
フィリピンで共同名義にてショッピングモールを運営しているパートナーの平城寿@SOHOさんと一緒に来ている時などは、リュックサックを背負い、大学生バックパッカー的な気分で、スラム街など、日本人が歩いたら危険と呼ばれるようなところも、勇み足で歩いていったりもするのだが。娘たちが一緒だと、近場であろうとも、歩いて行こうという気はまったく起こらない。
近場だろうとも、タクシーやUBARを使って移動することになる。
世界ブランドの高級ブティックが建ち並ぶグリーンベルトから出発。
日本で言うところの、丸の内のような高層商業ビルがズラリ立ち並ぶ景色を横目に、目的地へと向かった。
「フィリピンにも、こんなに綺麗で大きいビルがあるんだね。」
子供たちの素直な感想。
以前訪れたセブ島では、ホテルから出てすぐの信号待ちで、物乞いの子どもたちがわっと押し寄せ、タクシーの窓をドンドン叩き続けていたという恐怖体験が記憶の中にあり。フィリピンに対するイメージは最悪なものになっていたようなのだが、マカティの街がそれを払拭してくれたようだ。
「ショットガン持ってるよ!」
商業ビルと大きな物々しいショットガンのアンバランスな組合せに次女が興奮している中受付に向かう。
僕と妻のパスポートは後ほど使わなくてはならないので、娘のパスポートを一階の受付で渡す。
パスポートが人質になった状態で、入館証をもらい、オフィスのある階へと向かった。
約束の時間よりも、30分間程早く到着してしまい、トイレでも行って時間をつぶそうかとも思ったが、誰もトイレに行きたく無いというので、仕方なくオフィス入り口のベルを鳴らすと、E氏という長身の男が僕たちを笑顔で出迎えてくれ、オフィスの中に通してくれた。
会議室は僕たちとE氏のみ。僕はE氏のことは初対面だと思っていたが、E氏は以前にマカオで僕に会ったことがあるという。
平城さんと僕が、G社の寮を宿代わりに借りて、宿泊した時。入社したばかりの新人として寮の部屋の中にいたのが、E氏だという。
そこで僕の記憶が蘇った、確かにE氏はあの時寮の中にいた。けれども、僕たちが寮に到着したのは深夜。
しかも、E氏とは、二言三言しか交わしていないはずなのに、記憶力良いなと思った。
「それでは早速」と、大量にA4サイズの紙が積み上がった束から、付箋のついた紙を、数セット程僕たちの前に差し出して来た。
僕と妻は、指定された場所、一つ一つにパスポートサインを入れて行く。数セット分のサインが終わると、E氏は新たに束から数セット分の付箋つきA4用紙を差し出して来る。
サインをするのに慣れてきたこともあり、E氏と他愛のない話を交わしながらただひたすらサインを繰り返すだけの作業を続けていった。
E氏:「この後セブの物件の契約の方も行いますが、それが終わったら物件を見に行きましょう。孔明さんたちの物件は、高層階なのでまだ完成してませんが、低層階で同じ番号の部屋で完成しているものがありますので。」
実は今回フィリピンマニラのマカティに来たのは、僕が2010年に購入申込をした、マカティコンドミニアムの、引き渡しに関する契約。
そして、2011年頃購入申込した、セブのコンドミニアム2部屋の引き渡しに関する契約。
合計3部屋のコンドミニアムの契約のために来ている。
フィリピンのコンドミニアムは、共同名義での購入・所有ができるため、3部屋の共同名義人になっている妻が同行。
孔明:「パパはどこに何買ったか忘れちゃうから、君たちが覚えていてね。」
パパの所有物現場確認として、娘たちにも学校を一日だけ休んでもらい、同行してもらった。
フィリピンでは、契約書の類は、契約書全ページにサインを入れていかなければならない。
2時間ばかりかけて、ただひたすらサインをし続けた時には、右手の人差指に、サインだこのようなものができている気がした。
フト横に目を移すと、娘たちはそれぞれのiPhoneに向かって、軽やかに、スライド&タッチを繰り返している。
MacBookに向かってパチパチとか、iPhoneに向かって画面スライド、という時代の中で、アナログのボールペンを握って、何か文字を書くというのは、非常に苦痛なことだ。
改めて、I.T.で仕事ができる時代に生れてよかったナと、疲れ果てた腕を自分でマッサージしながら感じていた。
商業ビル外、
孔明:「おお、あれが僕が購入した、「ツー」でしたっけ?」
E氏:「いいえ、あれは今建設中の「スリー」です。孔明さんの購入したのは、その奥の建物です。」
普通に考えてみれば「スリー」と言われる建物は、明らかに完成度が低い。「ツー」の方が完成度が高い。。。その瞬間、不思議な光景が目に飛び込んできた。
孔明:「あれ、僕が購入した高層階って骨組みだけでまだ空洞ですが、でも下の階は完成してるんですか?」
E氏:「はい。下の方の階には、既に住んでいる方もいらっしゃいます。」
普通、コンドミニアムというものは、建物全体が完成するまで、誰も住めないと思うのだが、高層階はまだ建設途中にも関わらず、低層階は完成しているということで、人が実際に住んでいると言う。
これは日本では当然のこと、マレーシアでも例を見ないパターンだ。ここフィリピンでは普通だと言う。
これまで2010年フィリピン不動産に携わって来て、マニラ郊外にショッピングモールも運営していて、ちょっとした「フィリピン通」になっている気がしていたが。まったくそうではなない事を再認識してしまうことになった。
コンドミニアムのロビーは既に完成されている状態。
低層階で、僕が購入したのと、同じ向きの同じ間取りの部屋を確認しに行く。
E氏:「孔明さんが購入された部屋は、周りのビルがちょうど重ならずに、見通しが良いですよ。しかも30階以上なので、マカティが一望できます。良い選択をされましたね。」
・・・そう、嘘でも一言添えてもらえると、やはり口元は少しほころび、お得な買い物をしたと、自分を言い聞かせることができる。
一見まじめそうで固い E氏であるが、「仕事できる人だな」と、この時改めて感じた。
マカティの物件、セブの物件、引き渡しの契約書関連が全て完了。マカティの物件の現場確認も終了。
今回マニラに訪れた目的がこれでミッションコンプリート。次はタクシーではなく、フィリピンでもメジャーになっているUBERで車を呼んで、グリーンベルトへと向かった。
追伸
なぜフィリピン?フィリピンに関しての僕の投資活動は、メール講座という形でまとめられているので参考までに。30日間メール講座「フィリピンタイムマシン投資法」
https://sanadakoumei.com/lp/ph_timemachinek/
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…