「遅すぎた中国」・・・それならば、「昭和の時代」を追い求める僕たちは、次はいったいどこの国に、そのターゲットを向ければよいのだろうか?
僕は毎月のように投資仲間たちと一緒に旅に出かけて来た。
お気に入りのTUMI社のショルダーバッグに、仕事道具のMacBook Air、「インターネット共有」によるwifi接続用のiPhoneと、着替えを2、3セット持って、毎月毎月、月の半分は旅に出かけて来た。
そんな僕が、各国を訪れて「オンサイト(現場・実物・本人)」確認を行っていく中で、最終的に行き着いた先は「フィリピン」だった。
海外というフィールドで「不動産投資」を行う上で、投資対象国に関して必ず確認しなければならないことがいくつか存在しているが、それを今日時点においてもクリアし続けてくれているのが、「フィリピン」だったのだ。
僕が投資対象国を決定するに当たり、最も重要視しているものの一つ。それはその国の人口分布図。年齢ごとの男女に分けて、今日現在から10年後、30年後、50年後の未来まで、いったいどのような人口統計でその国の人口が形成されるのか?という部分である。
綺麗なピラミッドが成り立つ国は、若い世代の人口が多く、豊富な労働力を背景に、確実に大きく経済成長する。大きく経済成長する国は、堅実に不動産価格が上昇する。かつての日本がそうだったように・・・。
この点に注目して各国を見渡してみると、「フィリピン」という国が世界各国の中でも筆頭として挙げることができる。「フィリピン」は、2050年までの未来を見据えた時、世界でも有数の綺麗な人口統計図を見せてくれている。
現在約9,000万人程度の人口が、2040年までには1億4,000万人まで増加すると予想。人口が増加する国は、必ず将来不動産に対して大きな需要があり、不動産価格は堅実に上昇していく。
僕たちが生まれ育った「昭和の時代」を最も忠実に再現してくれていたのだ。
最も低所得な英語圏「フィリピン」
僕が「フィリピン」に注目しているもう一つのポイント。それは、世界で最も低所得な英語圏であること。
実際に頻繁に現地に出入りしていて感じることだが、フィリピン人のしゃべる英語は、アジア各国の中で唯一と言っても過言ではないほど、非常に流暢で綺麗である。
この点から僕が「フィリピン」に期待していること。それは、今後世界中で「人材」のグローバル化が進み、コスト削減、合理化が進んでいけば、かつて世界中の「生産部門」が「中国本土」に移動していったように、「英語を話せる格安の人材」という視点で、ビジネスがどんどんフィリピンにシフトしていくことだ。
「英語が話せる格安の人材」がいれば、たとえば世界中のグローバル大手企業の、
- コールセンター
- テレフォンオペレーションセンター
- ホテルの予約センター
- チケット等の予約センター
といった、顧客と直接対面しなくてよい属性の業務を中心に、続々とフィリピンへと拠点をシフトさせていく。そしてフィリピン人を雇用・管理・教育するために、各国から続々と、ホワイトカラー層の本社スタッフたちが移り住んでくることになるはずだ。
これによって、たとえ高級不動産物件であっても、需要が増すことになると思う。さらには、海外への「人材輸出」の部分にもより一層期待できる。
僕が毎月一度は必ず仲間たちと集合する形で訪れている香港。香港の公園には毎週土日や休日ともなれば数百人、数千人、、、香港全体では数万人。現地で「アマさん」といわれるフィリピン人の「住み込み型の家政婦さん」たちでごった返している。
これまでは、「フィリピン」の「人材輸出」と言えば、
- 住み込み型家政婦
- 医療の現場職
- 介護の現場職
- 建築の現場職
このような香港で多数見かける「住み込み型の家政婦さん」をはじめとする、ブルーカラー層の人材輸出が中心だったが、経済が成長するにしたがって、次第にシステムエンジニア、プログラマーなど、ホワイトカラー系の人たちも、海外に飛び出し、世界というフィールドで活躍をはじめている。
たとえば、フィリピン国内では月給4万円に満たないフィリピン人のSE職の人が、アメリカに行って働けば、その10倍以上の年収を稼ぎ出す。そして数年間アメリカでお金を稼いだ後、フィリピンに戻ってくる。彼らや彼らの家族は、高級不動産物件を購入して、住まいを構える。今日現在でも、人口の約10%が世界中に出稼ぎという形の「人材輸出」がされ、お金を稼いでいる。
「英語の人材」を軸にしたフィリピンの可能性
- 海外からのビジネス誘致
- 海外への人材輸出
今日現在でも見られるこの2つのモデルは、今後ますます加速的に増加する。それに伴い、僕は高級不動産物件の需要も従来以上に増加していくことを予想している。
現状、「最も低所得な英語圏」ゆえに、人口増加とセットになった「人材」を軸にした未来の可能性は大きい。それが「フィリピン」であると考えているのだ。
1、「フィリピン」の安定した不動産成長
現在年平均9%から13%程度の上昇を見せるフィリピンの不動産市場。2008年のリーマンショックの影響下であっても、フィリピン国内の不動産価格の相場は下落しなかった事実。今後もインフレ・GDPの成長に合わせて、不動産価格の上昇が期待できる。特に都市部の住宅・コンドミニアム賃貸料の上昇を見ると、
- 2004年 9.3%
- 2005年 12.97%
- 2006年 17.3%
- 2007年 21.83%
・・・4年間合計60%以上の上昇を続けている。
2、「フィリピン」の高い賃貸利回り
過去20年間を平均すると、6%程度のインフレ率。現状でも都市部の高級コンドミニアムの賃貸利回りは、9%~11%程度(ネット利回り)になっていることが確認されている。
3、為替メリットへの期待
現在円安方向に進んでいるものの、歴史的に見ればまだ円高水準。「昭和の時代」のような、人口増加による高度成長を見込むことができない日本に対して、魅力あふれる労働力を軸に将来的に安定的な成長が期待できる「フィリピン」。
僕が実際にフィリピンに頻繁に入り、投資の活動を始めてから、日本円に対比してフィリピン・ペソが値上って行くのを見ているが、今の状況と比べても、先々フィリピンペソという通貨が、日本円対比で、さらに値上がりする可能性は高いと僕は考えている。
以上も考慮し、僕は「フィリピン」を次の不動産投資対象国と定めた。「中国」を「不動産投資」対象としてギブアップした僕が、次に注目した国というわけである。
こういう背景を後押しに、僕は勇気を振り絞って、実際にフィリピンに、まずはコンドミニアムと言われるものを購入するに至った。
「フィリピン」都市部のマカティにコンドミニアム購入
僕が「フィリピン」国内で最初に不動産を購入したのは、僕がまだ現役サラリーマンとして会社勤務していた2010年。日本でいう東京丸の内にあたるフィリピンのNO.1ビジネス街マカティにある、コンドミニアムだった。
とある日本人の投資仲間から「みんなの『共同の力』でここを押さえよう!」という話があり、それに乗っかる形で購入した。
僕が購入決定したポイントは何か?
1、建築予定地が超一等地
フィリピンのマカティは、日本でいう東京丸の内。僕が購入したのはそのNO.1オフィスビルのすぐ隣の立地。不動産投資で行う上では、どこの国であっても立地が一番重要だ。超一等地に立つ物件の価値は、世界中どこでも永続的に上昇をしていく。たとえ不況であったとしても下落しづらいのが特徴。僕が購入した物件は、まさにフィリピンの超一等地にあったのだ。
2、信頼のおけるデベロッパーが建設
僕がフィリピンに購入した物件の建築を受け持つデベロッパーは、成長性・安定性・財務指標などの面からは、フィリピンでNO.2の会社。過去の多くの建設においても、一度も建築工事を遅らせたことがない。デベロッパーが信頼おけるところだと、完成後の銀行融資も下りる可能性が高くなるので、「未完成プレビルド物件」にとってはかなり重要な点だ。
3、価格値上がりによる売却益(キャピタルゲイン)が期待できる
フィリピンのコンドミニアムの場合、完成後にはプレビルドで売りだされる価格に比べて、30%程度の値上がりをしている過去の実績がある。このセオリーは非常に単純で、年間約6%前後のインフレが起きているから。プレビルドの時に投資をしておけば、物件が完成する5年間で、合計して30%の値上がりが予測できるというわけだ。
ただし、投資用物件の場合、完成直後は一時的に投資家たちの売りが殺到するために、相場に対して下がることも確認されている。けれども逆に返せば、このタイミングでも購入タイミングがやって来ることになる。
4、高い家賃利回り
フィリピンの不動産物件は、完成した時に賃貸で人に貸した場合、新興国の水準と比較した場合、高い家賃収入(インカムゲイン)をとれる予測が立てられることにも大きな魅力に感じた。
ただし、投資家たちが一斉に購入したプレビルドの不動産の場合、完成直後は空室がしばらく続くことが予想される。
5、所有権
フィリピンでは、外国人が土地を所有することは認められていない。けれどもコンドミニアムに関しては、そのコンドミニアム全体の外国人比率が40%以下の条件で、所有が認められている。新興国の投資ではこの「所有権」があるかどうかが鍵。その点、今回のコンドミニアムではこの条件が考慮されているので安心だった。
6、内装付き
僕の購入したコンドミニアムの場合、完成時には家具・電化製品なども全て完備した状態で、引渡しがされる。通常のフィリピンのコンドミニアムのように、後から内装を自分で手配して仕上げる必要がない。
実際はフィリピンに居住していない僕にとって、内装・家具を仕上げること、これは非常に手間がかかる。最初から家具・電化製品付きで購入できることは、コストの面だけでなく、手間の面でも非常に大きなメリットだった。
7、手間がかからない
投資仲間が現地にサポート会社をフィリピン法人として設立。契約書の翻訳、デベロッパーへの書類の発送送金代理などなど、全てを代理してくれる。これはとくに新興国での投資においては、非常に心強い。
以上7つのポイントが、僕にとっての未開の地、フィリピンでの、勇気を振り絞って行動におこした、はじめての不動産購入の決断ポイントとなった。
この購入時期自体は、僕がまだ現役サラリーマン時代だった。
※2010年当時、勤務していた会社に内緒で僕が記した、フィリピン不動産物件日記inマカティ
→ http://www.5oku.com/php.html
フィリピンマカティでの不動産購入が最初のキッカケとなり、以降ますます、「フィリピン」という国にのめり込んでいったのである。
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…