10年、20年、30年・・・と生き残ることができる、優秀なな会社経営者の条件の一つである。
常に両手両足を動かし続け、忙しそうにしていることは、経営者にとって全く必要の無いこと。無理、無駄、ムラだらけの、言動によって、お金、時間、労力を浪費させる位なら、「何もしない」方が良いのである。
何も考えつかない時、うまくいかない時、 調子が悪い時、何もしないで、ただただボーっとしている。
神(紙)様として仏像代わりに積み上げた札束を目の前に、瞑想をしている。
「何もしない」という選択肢が持てるかどうかが、経営の世界で生き残り続ける秘訣の一つである。
ボーっとすることの許されないサラリーマン
僕も新卒から12年間、上場企業のサラリーマンとして、朝8時に出勤し、夜20時以降に退勤。無遅刻無欠席で勤労し続けて来た身なのでよくよく分かる。
サラリーマンは、ボーッとし続けることを許されない職業であることを。
たとえば、厳しいノルマというものが、用意されているサラリーマン戦士の代表格営業マンだった時のことを思い出す。
僕は営業マンとしての実力はまったくなかったと思うが、運だけは良く。。お客様のところに会いに行って、バイヤーと一緒にタバコを吸ってくだらない世間話で談笑をしているだけで、まとまった注文が取れてしまうことがあり。かなり早期の段階で、年間売上・利益計画の達成が見えてしまうことがよくあった。。。
だからと言って、社内に戻った後、、
孔明: 「今日も、まとまった注文取れました!年間売上・利益の達成が見えました!」
・・・などとは、絶対に口が裂けても言えない。
ニヤリほくそ笑む顔を、自らバンバンと叩き、気分を取り直し、渋く神妙な面持ちで会社の中に入っていくのである。
会社に帰ってきた後、僕が口に出せることは・・・。
孔明:「いやー。T社さんのところは、在庫が多すぎて、新しい注文はなかなか厳しそですね。今年の売上・利益計画の達成は、かなり厳しそうです。」
な、なんと、真逆のことを言わないとならないのだ。。それはなぜか?
サラリーマンとして、活動している営業マンにとって、早期の売上・利益計画の達成は、あまりよろしくないのである。
その理由は・・・
- 先輩営業マンたちに嫉妬され妬まれる
- 計画の立案が悪かった、目標が低すぎたと怒られる
- 他の営業マンの売上・利益ノルマが降ってくる
- 来年度の売上・利益ノルマが大幅に上がる
- 以降の仕事をサボってると思われる
・・・ということで、「早期の売上達成」は、実はただの一つも良いことが無い。
なので、常に駄目なフリをし続けなければならないのだ。
本当は年間の売上・利益計画の達成が見えているのに・・・役員・部長などが参加する営業会議では、いかに厳しい状況で、今提案を必死に考え、難関な交渉を地道に繰り返しているのか・・・。
これを、一喜一憂させることなく、演技で渋い表情をしながら、淡々と上司に報告しなければならないのだ。
そして日々、机のパソコンに向かって、険しい表情を浮かべながら、仕事をしているフリをして。。社内でくだらないメールのやり取りをしたり。日本の誰かが送ってくれる、社内恋愛ゴシップネタとかを、フォローしたりして、時間を潰しているのだ。
後は、資料を手に持って、タバコ部屋に消えて行く・・・。
けれども、秋、冬・・・月が進むに連れて・・・売上・利益を隠していることが、段々とバレて来てしまう兆しが数字に出てきてしまう。
部長:「おい、孔明、売上隠してるんだろ。いいから吐き出せ。」
カツアゲしに来たヤンキーにジャンプさせられるかの如く。問いつめられる。そこで、
孔明:「申し訳ございません。実は・・・。」
と、、、売上・利益を隠していることを白状する。
しかし、そこでもまだ、隠し財産(売上・利益)の全部を、公開することなしに。一部、ごく一部ずつを、チビチビと、超小出しに公開して行くのである。
こうして、年末近くに、頑張りに頑張り抜いて、度重なる苦難を突破した末に、ようやく売上・利益目標を、計画対比120%以上で達成。。。という、演出を年間通して続けなければならない。
これはこれで、かなり辛いことである。
以上のような形で、年間通して、一生懸命、必死に仕事をしているフリをし続けなければならない。
サラリーマン営業マンにとって、売上・利益は、達成したらしたでも、いろいろと大変なのだ。
こういうことは、僕たち自身ではなく、第三者の例を挙げると、より理解できるかもしれない。
たとえば、僕たちに後輩クンたちがいたとして。。。その後輩クンが、天才的な営業センスで、年間売上・利益を全て達成したからと言って。後輩クンが、仕事も何もしないで、一日中タバコ部屋に篭って、タバコをふかしながら、iPhoneゲームをパチパチとやっていたら・・・。
この後輩クンに対して、僕たちは注意するかどうか、、、という状況をイメージすると・・・。サラリーマンという枠組みの中では、大多数の方々が、何らかのアドバイスや指示を、上司、先輩としてするのではないだろうか?
この後輩クンにも、ある程度以上の、一生懸命、必死に・・・という演技をすることが求められるのである。
そうでなければ、いくら結果的に仕事が出来たとしても・・・売上・利益を上げ続けることができたとしても・・・。サラリーマンとしては、失格ということになる。
会社の外の人たちから見れば、このような演技をし続けなければならないこと、非常に奇妙だと思われるかもしれないが。サラリーマンという、独特の世界観の閉鎖空間の中。
いくら売上・利益を叩き出せる営業マンだとしても、社内で演技や調整ができない人間は会社の中で短命だし、出世することはできない。
サラリーマンになった瞬間から、一日7.5時間、、、実質拘束約10時間、、働きバチとして、時間、労力という人的資本を使いながら、労働し続けることが求められている。
「うちの会社は、結構楽ですよ・・・」
という話があったとしても、聴いてみれば、ちょっとばかし、自由時間や成果報酬の裁量というものがあるだけで、外の世界から、経営者という立場から見れば、正社員という枠組みの中では、あまりどこも変わらないと言った現状である。
つまり、サラリーマンというワーキングスタイルを選択した時点で。
- 労働基準法で定められた以上の時間が拘束される。
- 結果よりも過程を重視しなければならない
- 常に時間と労力の人的資本を浪費しながら、労働しなければならない。
・・・ということが、求められる。
サラリーマンという環境に、長く身を置けば置くほど、仕事とは、ビジネスとは、お金を稼ぐためには、必死に、一生懸命、働き続けなければならないということが常識になって来る。
しかし、創業融資を獲得して、独立起業をするということは、この常識を捨て去らないとならない。
つまり、動くな、働くな、何をするかゆっくり考えるという「何もしない」で、ビジネスを遂行していくということを、ベースに考え行動しなければならないのだ。
動くな、働くな、何をするかゆっくり考えろ
2014年頃、北野会長とマレーシアジョホールバルの韓国料理レストランにて、ディナーをご一緒させて頂いた時のことだ。
北野会長:「孔明はいつも、無理、無駄、ムラが多すぎる。動かないで、働かないで、何をするかゆっくりと考えながらやらないと。」
・・・僕の日々の活動を、ブログやメルマガを通して、ご覧頂いていらっしゃった北野会長が突然こうおっしゃるのである。
僕は一瞬脳が凍結した。僕の人生の中で、ただの一度も、人から「動くな、働くな、 何をするかゆっくりと考えろ!」などと、言われたことが無かったので、北野会長は一体、何をおっしゃていらっしゃるのか?
当時の僕にはまったく理解ができず、キョトンとした顔をすることしか出来なかった。
しかし、2011年、2012年、振り返ってみると。。。確かに、僕自身の顛末としては北野会長のおっしゃれる通りだ。
僕は2010年12月末に約12年間勤務して来た会社を退社。独立起業後、副業が本業となり、本格的に経営者としての道を、歩み始めたタイミングでは、経営者こそ、一生懸命働かなければやっていけないのだと思っていた。
2011年、2012年頃の僕は、ほんの少しでも、スケジュールが空いていると落ち着かない状態、ビジネスを、1つ、2つ、3つ、5つ、、とにかく複数掛け持ちしていないと気が済まない。
投資案件も、有り金全部使い果たす勢いで、FX、不動産、事業ファンド、、とにかく手当たり次第手を出した。
自分の持てる、時間・労力の人的資本。そして、お金をビジネス・投資に費やしまくった。
その結果どうなったのか・・・自分の本筋とするビジネスからの収益はかなり上がっていたが。。。本筋ではないビジネスは、軒並み失敗。。
投資案件も、FX、事業ファンド系は全て失敗。一撃で1億7,000万円を、喪失するという大失敗も体験。
人や銀行からの借り入れ自体はしていなかったので、稼いだ分をそのまま溶かしただけ・・・だったが、稼いだ分は、そのまま全て、どこかに消えて無くなった。
結局、、独立起業後、2年間トータルで考えると、一体何をやっていたのか?
まったく分からなくなるような顛末になってしまった。。
動かず、働かず、何をするかゆっくると考えながら、本業だけを、ゆっくりじっくりとやっていた方が良かったことになる。
「悪夢の2年間」を、振り返ることで・・・。今、北野会長が目の前でおっしゃっている言葉の意味が、よくわからないが・・・。とにかく気持ちだけは、素直に聞く姿勢に切り替えることにした。
こうして、心を入れ替えた僕が、本格的に学び始めたのが、北野会長が訓えてくれた、ビジネス・投資の方法。
10年間で100社中1社しか残らないとされる、ビジネスの世界で、21歳の頃から、44年間生き残り続けた秘訣の全てが凝縮されている「北のセオリー」なのだ。
その後、一度既存の考え方の全てをぶち壊してから、全く新しい考え方をインストールする形になったので。正直時間はかなり要したが、「北のセオリー」を理解した僕は、無理、無駄、ムラを極力排除するようになり、動かず、働かず、何をするかゆっくり考えるようになり、ビジネス・投資の世界で、派手なことは無いけれども、お金だけが勝手に積み上がっていくように
なれたのだ。
12年間、サラリーマンを体験。独立起業後2年間、無理、無駄、ムラだらけの日々を体験。
「北のセオリー」に基づき、心を入れ替えた僕。一連の流れを体験した僕には、
- 動かず、働かず、何をするかゆっくり考えることの重要性
- 無理・無駄・ムラをなくすことの重要性
かなり深いレベルで、理解できるようになれたのだ。
そんな僕が、創業融資2,000万円を獲得後、最初の一年間の過ごし方として、強く強く提案することが。何もしないで、2,000万円の現金を目の前に、「瞑想」だけをすることなのだ。
2,000万円を神(紙)様代わりに「瞑想」
創業融資として、地方銀行から1,000万円、公庫から1,000万円を貸してもらい、サラリーマンを退社して独立起業。
生れてはじめて、物販事業の経営者としての道を歩むことになる。貸してもらったお金を、そのまま銀行口座から引き出して、目の前の机の上に積み上げた状態からスタートである。
さてこれからどうするか?
そこからの思考・言動によって、経営者として生き残れるタイプか否か、行く末は大きく分かれる。
このタイミングで、最初の一年目に推奨することは、とにかく、目の前の札束を神(紙)様として両手を合わせながら、「瞑想」し続けることだ。動かず、働かず、何をするかゆっくりと考えることだ。
恐らくこの時、サラリーマンとして、一生懸命勤労に励んで来られた方ほど。僕が言うことに、かなり脳が混乱することになると思う。
「えええ、瞑想だけして、何もやらないなんて、それで会社経営と言えるんですか?」
「経営者として、売上を立てなくてどうするんですか?銀行からは何も言われないんですか?」
「毎日一生懸命働かないと、稼げるようになれないんじゃないですか?」
・・・沢山の、疑問や疑心暗鬼の気持ちが、次から次へと沸き起こって来てしまうことと思う。
しかし、それでも僕は、力強く言えるのだ。
独立起業後、一年目になにもしないで、銀行への元本と金利返済で、じわじわとお金が減っていくだけの日々。これこそが、以後最高の経営者へと激変を遂げるはじめの一歩になると。
仮に、計画通りに、物販ビジネスからの売上が何も建たなかったとしても、無駄に動いて経費がかさむよりは有能。
一年目は、決算書上で、ちょい赤字であれば合格なのだから。
何もしないで元本返済だけして、お金を一円も使わない経営者の方が優秀なのだ。
逆に僕は思う、1年目からスーパーマンのようにバンバンできる経営者の方が危ない。
本当の経営学には、サラリーマンとは間逆の常識ばかり。サラリーマンの時の常識を、リセットしないとならない。
危ない時は分からない時は、何もしない。。というのも経営者としての選択肢の一つ。下手に動けば経費がかかるだけ。無理、無駄、ムラを極力減らすことが重要なのだ。
これができない経営者はすぐに潰れると断言できる。
計画を達成していようが、計画が未達であろうが、形だけでも、とにかく動き続けていないとならないサラリーマン。その延長上だと、わからない時は、止まって「何もしない」という選択肢を持てないのだ。
経営者は、たとえ365日中、364日お休みしていても、1日だけ働いて稼げれば優秀であることを知らないのだ。
以上のように、僕たちのお話の内容は。単なる、「創業融資2,000万円を獲得して独立起業」・・・ということとは、少しだけ違う。
創業融資2,000万円に、「北のセオリー」を加えることで、先々まで永続的に続く、経営戦略術のお話へと、発展を遂げて行くのである。
「創業融資2,000万円+北のセオリー」
https://www.facebook.com/events/519172688256576/
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…