陽官門でありながら、強烈な月修門のアビリティを秘め持ち、かつて僕と一旗挙げた経験もありシンクロニティ済みの、ミスターケニーという仲間を再び獲得した僕。
『楽して幸せを得るための中国旅』の活動の一貫として、僕を楽して幸せにしてくれる超能力者を探し、直接会いに行く。
「門総合研究所」からも僕が一番暇人であるということで頼まれているし・・・。
今回早速情報が出てきたのは、超能力者というカテゴリー分けになるのかは不明だが、僕的には雑誌『ムー』を基準に、超能力者カテゴリーに分類する占術師。
中国広東省で「ナンバー1」と呼ばれる、伝説の占術師の元を訪れることになった。
伝説の占術師の名前は「おコメさん」。
なんでも、鑑定をする人が持ってきたお米を・・・炊いて食べるのではなく、鑑定に使うと言う。。。
お米を自由自在に操りながら、占い鑑定を行うのだと。
「お米を使って占いのおコメさん?なんかインチキ臭いな!僕の方がうまく鑑定できるんじゃないか?」
・・・と心の中で思ったが、広東省の現地の人たちが「ナンバー1」と言うのだから、物は試し。どうせ僕には、時間だけは余っているのだから。
言われるがままに、言ってみることにした・・・。
え?広州市内じゃないの?バスで行くの?(涙)
広東省ナンバー1と呼び名高い伝説の占術師「おコメさん」。
広東省ナンバー1・・・をうたうのだから、当然ながら広東省の一番都市、広州市内にいらっしゃるのだと思って、なめていた・・・。
「おコメさんは」なんと、広州市内にいるのではなく、広東省の僻地にいらっしゃるとのこと。広州市内からバスに乗って行くと言う。
広州駅からバスのチケットを買って、「おコメさん」のいる広東省の奥地へ行くことになった・・・。
チケット購入時・・・
係員:「10分後にバスが出ます(中国語)」
急いでエスカレーターで上に上がり、地方都市の出発口に行ったところ・・・まだバスが来ていないと言う。。急いで損をしてしまった。苦笑
ゆっくりと椅子に座って待つことにした・・・。
しかし、待てど待てど一向にバスは来ない。一体いつまで待てばいいのか?
まあ焦ってもしょうがない、恐らく今日バスが遅れることも、命運の中で予め決まっていること。
川の流れに身を任せていればそれでいいのだ・・・。
幸いiPadを持ってきているので、iPadに仕込んであった漫画を呼んでいた。
この手の旅に行く時には、気分を盛り上げるために、やはりあの漫画だろう・・・。
そう、『ジョジョの奇妙な冒険』・・・第三章。主人公キャラ空条承太郎はじめ、スタンド使いたちが活躍するシリーズだ。
昔から、ああいう漢くさい旅に憧れていたのだ。
僕は何のスタンドも出せないが、スタンド使いになったつもりで、旅を盛り上げることにした・・・。
そして、待つこと20分間。ようやくバスが来た。
バスに乗り込んで田舎町にいざ出発。
早速遅れるとは・・・これは良い兆しか、悪い兆しか、その時の僕には分からなかった・・・。
ヨングリおじさんのバイクに乗って高速道路を疾走・・・
孔明:
「あれ、なんで僕は今、
こんな場所でバイクに
乗っているんだっけ?汗」
疾走する、
ヨングリおじさんの後部座席で
我に返り、僕は怯え震えていた・・・。
時を遡ること1時間前・・・
バス車内で揺られること、一体どの位が経過したのだろうか?
寝ぼけながら周りを見渡してみると、建物だらけの広州市内とは打って代わり、周りの景色が自然ばかりになって来た・・・。
自然の景色を眺めていると、建物が見えてきたところ・・・。
ケニー:「そろそろ降りますよ。」
・・・とのこと。
垂らしたヨダレを拭きながら、引き続き寝ぼけながら、バスの外に出た。
孔明:「あれ、ここどこ?」
外は雨が降っている・・・。
そしてなぜか、僕は高速道路の脇にいる・・・。
ここで一体何をするのだろうか?
ボーっとしながら、ただその場につったって待っていた。
これは夢でも見ているのだろうか?現実世界の僕は、まだバスの中なのだろうか?
気が付くと僕の目の前には、「YONGLI」と書かれたヘルメットをかぶったおじ様がバイクを運転していて・・・。僕はその後部座席に乗っていた。。
雨風が顔に吹き付ける・・・。目が醒めていくにつれて、怖くなった・・・。
高速道路をノーヘルで、バイクに乗って疾走している・・・。
孔明:
「これは夢じゃない。現実だ。滝汗」
こんなところでバイクがスリップして、コケて死んでしまったらどうしよう・・・汗。
占い師に、命運を鑑(み)てもらうために来て、命運を途切れさせてしまったら、マジで笑えない。
遅れるバス。高速道路をバイクで疾走。単に占い師に僕自身の命運を鑑(み)てもらうだけなのに・・・。
僕の命運の先には、それほどまでに大きな困難が待ち受けているのだと言うのか?
・・・と独り、酔っぱらいのようにドラマチックな人生を妄想しながら、ヨングリオジサンの背中にへばりついていた。
雨が降っていて、水たまりを通る度に、僕にバシャバシャ水がかかるり、ズボンも靴もグッショリになって来た。
孔明:
「ヨングリおじさん、
濡れるのは良いけど、
事故らないでね・・・」
そんな気持ちを込めて、敬意を払い、見知らぬおじさんをヘルメットに書いてあった文字をそのまま・・・ヨングリ(YONGLI)おじさんと呼んでいたのだ・・・。
ヨングリおじさんの背中で揺られること30分間。。。街中らしき場所に到着・・・。
と言っても、かなりのゴーストタウン状態。これが、地方都市に建物建てまくって、ゴースト化している中国不動産の実体か!?
ゴゴゴゴゴゴ。「いよいよ到着か!お化けでも出そうなただならぬ雰囲気。ここにおコメさんはいらっしゃるのか!」・・・と一人で盛り上がっていたら違かった。
今度は安全なタクシーに乗って僕たちは、いよいよ広東省ナンバー1の呼び名高い伝説の占術師「おコメさん」の元に向かうことになった・・・。
あなた達、これから、おコメさんのところに占いに行くのかい?
タクシーに乗ること約30分・・・先ほどのゴーストタウンよりもさらに、ゴチャゴチャした、いかにもローカル中国・・・という感じの街に到着した。
孔明:
「うわーなんだココ。汗」
街全体が非常に汚い。匂いもヤバイ。。。足元の水たまりには、ヘドロのようなものが沢山・・・。
ミスターケニーの友人のローカルの人に連れられるがまま歩いて行くと、市場のような場所に出た。
生肉、生野菜、果物、謎の食べ物・・・いろいろなものが並べられている。
雨が降っている中・・・しかも湿度が高くジメジメしていて蒸し暑い中。。
生肉とかが、普通に路上に並べられている光景は圧巻。
特にレバーとか、内臓系はグロテスク。
これ本当に、食べられるのかな?実は肉って常温で置いておいても大丈夫なのか?
いろんなことを考えさせられる光景だ。ここで僕たちは、「おコメさん」に差し出すための、お米が売られているお店を探した。
中々見つけることができなかったが、ようやく、お米が売られているお店を発見。
1キログラム3中国元でお米を購入した。すると・・・
店主:
「あなた達、
これから、
おコメさんのところに
占いに行くのかい?(中国語)」
・・・と突然言われた。。。
おお、僕たちは単にお米を買っただけなのに・・・。
「おコメさん」はそれほどまでに、有名なのだろうか?
それとも、「おコメさん」が創り出す「場」によって、街中の人たちが、占術師モード発動しているのだろうか?
いろいろなことを考えながら、お米を手にした僕たちは、広東ナンバー1の占術師と噂高い、「おコメさん」がいる建物へと向かっていった。。
雨がシトシトと降る中、グチャグチャの足元。。
そんな中、スリッパのような靴しか履いてこなかった僕は後悔をしていた・・・。
わたしは今日の朝9時から待っているのよ(中国語)
広東省「ナンバー1」の呼び名高い、伝説の占術師・・・おコメさんのいる建物に到着した。
孔明:
「うわー。なんだここ、
ヤバイでしょう。。。」
昼間なのに、いろいろな「モノ」が、出てきそうな感じだ。
あまりにも漫画とかドラマのような雰囲気の建物。これは夢でも見ているのではないか・・・とほっぺたをつねってみたら痛かった。
恐る恐る階段を昇っていくと・・・「おコメさん」のアジトの入り口に・・・。
ゴゴゴゴゴゴ・・・。
中がゴチャゴチャしすぎていて、ある意味雰囲気があり過ぎる。。。
玄関?から中に入り中を見わす・・・。
いよいよ「おコメさん」対面か・・・!?
緊張が走る瞬間!!
・・・と思ったら、「おコメさん」はランチにでかけていていなかった。。爆
中には10人位の方々が、おコメさんを待っていた。
ココで僕たちは、「おコメさん」を待っていた方から、非常に恐ろしいことを聴くことになる。
待ち人1:
「わたしは今日の朝9時から待っているのよ(中国語)」
孔明:
「ゲゲゲゲゲっ!」
僕たちの前に、これだけの人たちがいる・・・。
果たして、本当に今日中に、おコメさんに鑑(み)てもらえるのだろうか?
まあ、焦ってもしょうがない。僕には時間だけはあるのだから・・・。
座ってiPadを取り出し、先ほどの『ジョジョの奇妙な冒険』第三章の続きを読むことにした・・・。
ちなみに、この部屋に入ってから、ずっと頭痛がする。。。
これは僕だけではなく、他の人たちも同じようだ。。
「おコメさん」がいなくとも、「おコメさん」のスタンド(byジョジョの奇妙な冒険)の術中にハマっているのだろうか?
思考がうまく働かない感じ・・・。
「場」というものを、取られてしまっている感がある。
こんなところで、果たして何時間ももつのだろうか・・・。
時間はいくらでもあるが、ソッチの方が心配になって来た。。
おコメさん登場。むむむ。頭痛がさらに強くなって来た。。
30分間位待っただろうか?「おコメさん」のアジトに入った途端発動した頭痛が続いている状態で、引き続きiPadで「ジョジョの奇妙な冒険」を読み進める。
すると・・・突然背後から、異様な気配を感じた。
ゴゴゴゴゴゴゴ
なんと、ランチに出かけていたおコメさんが外から戻ってきた。。。
孔明:
「こ、この御方が広東省ナンバー1の呼び名高い
伝説の占術師おコメさん・・・。」
ゴゴゴゴゴゴゴ
身体がドスンと、しっかりとしている感じだ。
室内をサラッと見渡す・・・「おコメさん」。
孔明:
「むむむ。頭痛がさらに強くなって来た。。」
そして、お米の入った鉄製の桶が置いてある、机の前に座った。
孔明:
「おおお、
みんなが待っている
この部屋の中でやるのか!
公開型鑑定!?
これは非常に見もの!」
すると・・・突然。
おコメさん:
「ハッチョイ、ヤッチョイ、◯×▲◆」
いよいよ「おコメさん」の鑑定が始まった。
鑑定を受ける人たちから、その場でお金を現金でもらって、その現金を手に持ち、鉄製の桶の中のコメをかき混ぜている。
何を言ってるのかは全く分からないが、非常にテンポよく、まるでわらべ唄でも歌っているかのように、広東語?か何語か良く分からないが、呪文のようなものを唱え出した。。
ただし、雰囲気盛りだくさんの、嗄(しゃが)れ声であるが・・・。
僕の直感的な憶測であるが、これは干支に基いて、八字にまつわるようなものを、順番に読み上げているのではないかとも感じた・・・。
ゴゴゴゴゴゴ
ますます、おコメさんの、場に飲まれて行くのを感じる。
そして・・・
え?いきなり死後の世界の鑑定!?意味分からない!
おコメさんの鑑定は、完全公開型・・・。待っている周りの人たちに、全部聴かれてしまう。。
一人目はご夫婦らしき方々、なんと、いきなりおコメさんに、お亡くなりになったご家族の、死後の暮らしぶりについて伺いを立てた・・。いきなり難易度高い。。
そして、死後の世界の暮らしぶりって、それは僕的には、流石にうそ臭いトピック!
けれども・・・おコメさんは、お札(さつ)をおコメに刺し、かき混ぜたりしながら、お米を左手で一握り摘むと、机の上に置いた。
そして、左手でクルクルお米を円状に並べながら、その場で回答をしだした。
おコメさん:
「◯◯さんは、
川の横でこういう感じで
亡くなったのよね?(ローカル広東語)」
おコメさん:
「それは、
◯年◯月のことだよね?(ローカル広東語)」
相談者:
「はい。そうです。(ローカル広東語 涙)」
おコメさん:
「◯◯さんは、
死後・・・
◯◯してますよ。
◯◯を送ってあげなさい(ローカル広東語)。」
普通では当てられないようなことを、さらっとイキナリ当てまくるおコメさん・・・。
ヒー。 生前のことや、死んだ時の具体的な年月や場所などを当てられると、死後のことも信じざるを得ない!?
ちなみに、おコメさんの言う、「送ってあげなさい」は。
紙製のその形を模したものを、相手のことを考えながら、火にくべて送るとのことだ・・・。
イキナリ衝撃的な鑑定の内容を耳にしてしまった。。。
この夫婦は、追加でお金を出す形で、一時間位相談が続いた。。
でも、内容的に飽きない。。
iPadの電源を入れたまま、「ジョジョの奇妙な冒険」のページを開きながらも・・・画面を見る暇も無く、「おコメさん」の鑑定に聴き入ってしまった。。
鑑定中非常に落ち着きの無いおコメさん・・・
おコメさん・・・鑑定中、とにかく落ち着きが無い。部屋自体の窓も全開で、外の音が聞こえるし、待っている人たちが、普通にお話をしている。
そして、突然足を扇風機に当てながら、横を向いてキョロキョロしたり。
身体を右に左に、鑑定を受ける人とは、全く別のところばかりを見ている。
手もずっとお米を机の上でクルクル回したり。「質問」を投げかける時だけ、相手の顔をみるような形である。
そして・・・その質問の内容が、ドンピシャで当たってしまっているのである。
その後も、お仕事のお話、恋愛のお話、内容的には、昔やっていたみのもんたの「ちょっと聞いてヨ!おもいっきり生電話」のようなものばかりだが。
回答するのが、みのもんたのような、視聴者受けを狙うようなものとは大違いである。
なにせ、質問者が言ってもないことを、
バンバン具体的に、質問形式で答えまくる、おコメさんなのだから・・・。
どの相談者も共通して、一人分、二人分と、続けざまにお金を追加してくるので、終わらない。。。
僕は頭痛に悩まされながらも、「おコメさん」の秒速の鑑定ぶりに、魅入ってしまっていた。。
あなたは借金が怖いですか?
私は死ぬまでに<1,000兆円>の借金をすることが夢なのですが…